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執筆者の写真佐藤 琢朗

「東京裁判(極東国際軍事裁判)〜日本人の償い〜」の授業化



授業プランを示す。

(尚、常体と敬体が混じる文になることをご了承いただきたい。)


大東亜(太平洋)戦争の学習が終わってから。


発問 日本は、大東亜戦争に負けました。戦争では、たくさんの犠牲者が出ました。日本は、勝った国に対して「戦争の償い」をしたでしょうか?

償いとは、罪を犯した人が、謝ったり、賠償金を払ったりすることです。

償いをしたという人は○。

していないと言う人は✖️。

不十分であると言う人は、△を書きましょう。

選んだ人は、そう思う理由も書きましょう。


発問とは、専門用語で、教師は答えを持っている状態でする質問のことです。

発問によって、子どもの思考が活性化します。

調べ学習を入れたほうがいいでしょう。

自分の意見を構築するために状況を知る必要があります。


理由を聞いて次へ進む。


「戦争の償い」をするためには、罪がなければいけません。

侵略戦争をしたことは罪になるのですが、個人を裁くことはできなかったのです。

その罪を確定するために「東京裁判」が行われました。

「東京裁判」では、次の3つについて裁判がありました。


一 平和に対する罪

二 殺人の罪

三 通例の戦争犯罪及び人道に対する罪


です。


「東京裁判」を考えます。裁判には、4つの立場があります。

裁判には、裁判官・検察官・弁護人、起訴されて犯人と疑がわれている被告人が出席します。起訴は日本人です。裁判官はどんな国の人がする必要がありますか?


発問 日本は、どこの国と戦ったのですか? 発問 東京裁判は、どこの国が裁判官ですか?

発問 日本人は、どの罪に確定したのでしょうか。


全ての罪に問われました。

アメリカを中心とする連合国にフィリピン、インドを加えた11カ国です。


さて、東京裁判では、国際法の権威だったインドの判事パール博士は、日本の無実を主張しました。日本の無実の根拠は何だったでしょうか。


25名のA級戦犯が共同で戦争命令を出したという証拠がなかったのです。

共同の戦争命令がなければ、平和に対する罪に問われません。


平和に対する罪とは、「侵略戦争を、若しくは国際法・条約・協定・誓約に違反する戦争を計画し、準備し、開始し、遂行したこと、又はこれらの行為を達成するための共同の計画や謀議に参加したこと」だったからです。

東京裁判では、A級戦犯28人の被告に起訴されました。

東条英機首相ら7人が絞首刑に、平沼騏一郎元首相ら18人が終身禁固刑などに処せられました。

また、B級戦犯52名が死刑。国外で1000名を超える日本人が償いをしました。


命を持って償いをしたのです。

さらに、日本は各国との個別の合意により、総額1兆300億円の賠償金を支払っています。


しかし、パール博士の意見もむなしく全員有罪となりました。


1951年9月のサンフランシスコ講和条約締結後は戦犯の釈放が進められ、A級戦犯も1956年3月までに釈放されました。

東京裁判は、貴い日本人の犠牲の上にあります。


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